PURPOSEを持つ人や組織は、行動する/MPSプロセスで本当にやりたいことを言語化しよう

「パーパス(PURPOSE)」をご存じですか。

パーパスとは、「目的」「存在意義」のことです。そして、企業にとってのパーパスとは「社会に対してどうありたいか?」を言語化したものです。

長年コーチとして活動してきた私は、「どんなときも自分次第」という考え方を主軸としています。自分次第に行動するとき、パーパスはとても大切です。自分の根源的な欲求に基づいたパーパスは、不安や心配で苦しいときも、前へ進む道しるべとなってくれます。

「なぜ企業やビジネスパーソン個人にパーパスが必要なのか?」の理由と、パーパスを設定する言語化の方法「MPSプロセス」をご紹介します。

企業のパーパスとは「社会に対してどうありたいか」を表すもの

今、企業や組織では、パーパスの設計や再定義の重要性が高まっています。
パーパスで知られる企業に、SONYやスターバックスコーヒーがありますね。

delmanEarned Brandの調査(2018年)によると、世界中の消費者の3分の2近くが社会的意義のあるブランドや製品を購入しており、2017年から13ポイント増加しているそうです。

人や企業の方向性を示す言葉はさまざまです。

消費者の1人ひとりが社会的に意義のあるサービスやブランドを求め、支持する傾向は、今後もさらに広まっていくでしょう。そのようなパーパスが重要視される社会では、明確なパーパスを持つ個人が必要とされます。

パーパスを持つ個人と組織が互いに深く結びつくと、より大きなエネルギーが生まれ、推進する力になるのです。

本当にやりたいことを言語化する「MPSプロセス」

パーパスを定めるためには、言語化が大切です。

あなたにとって、心理的欲求が満たされるもの、嬉しさや喜びなどのポジティブな感情を感じる体験、自分にとって意味や意義を感じる活動や関心の方向性は、何がありますか?

自分の外側に何を働きかけていきたいかの「DO」の視点と、自分はどうありたいのかの「BE」の視点を整理して言語化し、自分なりのパーパスを定めていきましょう。

言語化の方法はさまざまありますが、今回は、ポジティブ心理学で提唱されている「MPSプロセス」をご紹介します。

MPSは、意義「Meaning」、喜び「Pleasure」、長所「strength」の頭文字をとったエクササイズです。

[意義]Q.自分は、どんなことに意義を感じているか?
[喜び]Q.自分は、どんなことに喜びを感じているか?
[長所]Q.自分は、どんなことが得意なのか?

これらの質問に回答し、重なり合っている領域を特定していきます。

書き出し、カテゴライズし、特定する。シンプルなエクササイズですが、何度も書き出して考えていくと、「喜びを感じていると思っていたけど、実はそうでもなかった」ことにも気づきます。

パーパスは、探すものではなく決めるもの。
時間をかけて、過去を振り返り、未来を想像しながら、自分の目的に見合う、本当にやりたいことを決めてみましょう。仮にでもかまいません。あれこれ迷うより、まずは決めることで、自分が本当に求めていることも見えてきますよ。

執筆:鈴木敦子/デザイン:竹内巧/編集:マチコマキ

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